俳句について その10

何度も言うように、私は「伊藤園 新俳句大賞」のファンである。

どんな世界でも、保守と改革はいつもせめぎ合っている。

古き良き伝統を守り、引き継ごうとする人たちと、新しい道を

切り開き未来へ繋ごうとする人たちは、どこにでもいて、

時には相反し争いとなることも珍しくはない。

 

例えば落語の世界でも、保守派で古典落語を重視する

団体「落語協会」から、新作落語を重視する人たちが分かれ、

落語芸術協会」を作ったし、そもそもの落語家の人間的古さを嫌って

立川流」などという団体を立ち上げた談志などという人物もいる。

 

私は俳句の中では「改革派」の人間である。

伊藤園 新俳句大賞」が目指すような方向性が、これからの

俳句の主流となる在り方だろうと思うのである。

しかし、これは、どちらが良くて、どちらが悪いという話ではなくて、

時流があり、時代に合わせる部分と、時代を超えて引き継がれる

ものが混在するということだけは、どんな世界でも、どんな時代でも

変わらぬものなのであろう。